サイバーコネクトツー モントリオールブログ

モントリオールスタジオのマネージャー日記

モントリオールに本社をもつデジタルアート集団「Moment Factory(モーメントファクトリー)」さんのスタジオがステキすぎた

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どうも、モントリオールのヤマノウチです。

 

先日、学生作品審査会でばったり知り合ったMoment Factoryさんのご招待いただき、同社のモントリオールオフィスを見学させていただきました!

 

「こりゃあ、世界で評価されるクリエイティブが生まれるわけだ…」と思わされる、素敵な空間でした。

 

同社については、下記のデモリールを見るとよくわかります↓

 

 

まさに、「テクノロジーとアートの華麗なる融合」というような作品群。

 

VJとして活動していた創業者2人によって2001年に立ち上げられたスタジオだそう。世界6箇所に拠点があり、東京にもオフィスがあります(最近では日本での活動も目立っていますね)。 7つ目の拠点も立ち上げ中らしい。

 

社員数は約400名。最終的には500名まで増やすつもりらしいですが、それ以上は大きくしないそう。クリエイティビティを保つにはそれぐらいが限界で、それ以上になると「企業的」で「ビジネスライク」な組織になってしまうからだとか。

 

さっそくスタジオへお邪魔します! ↓↓

 

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↑エントランスと繋がるオープンなキッチンエリア。カフェかな?と思ってしまうようなカジュアルで開放感のある空間。夕方にお邪魔したが、スタッフの方々がスナックを食べたり、ミーティングをしていた。

 

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↑キッチンの横の廊下。モントリオールのクリエティブスタジオには99%置いてある卓球台とテーブルサッカー。

 

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↑卓球台の対面にある壁。これまで担当したプロジェクトが一望できるギャラリーのようになっている。

 

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↑高い天井のテストルーム。多目的に使われるそう。「手狭になったので壁をぶち抜いて2倍にする」そうだ。十分広そうだが…。 先日、日本の大手ゲームメーカーさんもいらっしゃったそうだ。

 

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↑モントリオールの皆様にはおなじみ「ジャック・カルティエ橋」のレプリカ。同社は毎年夏に行われる橋のイルミネーションを担当している。なんとそれが、現物と同じタイミングでリアルタイムにこのミニチュアに再現されるのだそう。

 

「橋の演出は、構想から実現まで大体3年かかります。10年先まで考えて制作しています。」とのこと。ほえー。

 

続いて2階へ。

 

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↑2階のフロアに上がったところ。植物がいっぱい。

 

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↑各拠点の時間をしめす時計。うちも日本とモントリオールの時計を置いてますが、複数拠点で連携して仕事をする場合、やっぱりこうなるんだなぁ。

 

この部署では、世界各地に設置されている展示装置に不具合がないかモニタリングしているそう。稼働状況が見れるようになっていた。

 

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↑Moment “Factory”の名前が示すとおり、スタジオ内は工場のような乱雑で泥臭い雰囲気もある。

 

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↑ながい廊下。白いキャビネットで統一されていて、物が多いわりにスッキリして見える。

 

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↑お仕事中のようす。デスクはほとんど立って使える「スタンディングデスク」で、高さを自由に変えられる。最近のトレンド。というか、当たり前になってきた。

 

ちなみに、モントリオールでは、金曜の夕方は早めに終業するスタジオが多い。なので、人は少なめだった。

 

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↑手前の方は、シリアルを食べながら「はんだ付け」していた(ジュー)。

デジタルと手仕事のバランスがステキ。

 

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↑シマウマも勤務していた。2代目らしい。

 

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↑内製ツールのエンジニアさんたち。同社では、演出に関わる部分のツールはすべて自社で作られているそう。プロジェクションマッピングやインタラクティブな演出が多いだろうから、制御系は自社ツールのほうが都合がいいのだろう。でも、「Unreal EngineとUnityにもインテグレートできるので、どの企業でも使えますよ」とのこと。ほほーん。

 

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↑別の部署のエリア。「世界各地から優秀なクリエイターが集まっていますが、いまでも一番苦労しているのは人材の採用です。優秀な人材を見つけるのは簡単ではありません。」とのこと。

 

魅力的で働きやすい職場環境も、世界各地から人材をひきつけるための戦略なのでしょう。いくら潜在クリエイターの多いモントリオールとはいえ、人材の取り合いになっているのは事実。。(うちも例に漏れず)

 

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↑ミーティングルームのひとつ。どの部屋も照明が凝っていた。ガラス張りで中でなにをやっているか一目瞭然。どこまでもオープンだ。

 

部屋の一部には、入り口にタブレットが設定されており、顔認証で誰が使用しているのか自動的に共有されるシステムなんだとか。「部屋を予約したのに、実際には使わなかった、というのもわかります。」手続きの手間を省くと同時に、施設の稼働率を最大化するための実験のようだ。スマート!

 

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↑フロアには仕切りがなく、開放的な空間だった。「ミーティングルームと外部パートナーのための部屋以外はすべて繋がっている」とのこと。

 

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↑デスクに折鶴が。日本でのプロジェクトも多いためか、日本の資料や漫画本などが散見された。

 

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↑スケートボードに乗っている方もいたし、ペットのワンちゃんも走り回っていた。マイルエンドの企業らしいヒップスターな雰囲気。

 

なお、この建物に移転したのは2年前だそうで、まだまだ拡張工事が行われていた。

 

最後は1階にもどって「シークレットシアター」を見せてくれた。まだ開発中のインタラクティブなインスタレーションを触らせてもらった。同社が長年積み上げてきた技術とアイディアが詰まった作品群には、理解はできてもマネはできないような、同社ならではの尖ったセンスが感じられた。

 

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ということで、思った以上に隅々までオープンに見せてくださいました。シークレットシアター以外は写真もブログ掲載もOKとのことで、同社の懐の広さを感じました。自社で企画、デザイン、エンジニアリングまですべて一貫して作られているからこそできることだなぁと。

 

 

モントリオールには素敵なスタジオがたくさんありますね!

Moment Factoryさん、この度はありがとうございました!

 

現場からは以上です。A la prochaine !

ヤマノウチ